シドニーはコロナ感染者が落ちつている一方で先週新たに感染者が出たことで規制が厳しくなった。とはいえ日本に比べたらまだマシ。電車とか公共の交通機関でマスクが必須なくらい。特にその他生活に問題なことはない。今日は久しぶり金曜日の夜にシティに行ってお酒を引っ掛けて来ようかと。
今週は仕事は結構大変だった。今週の主な仕事は2つの実験プロポーザルをJーPARC(大強度陽子加速器)に書くこと。論文も書き進めたかったがなかなか厳しかった。実験も進行していたし。Hf0.88Y0.12O2試料は実験は難しかった。単結晶は質が良さそうで十分な大きさな気がしたがシグナルが見えなかった。もしかしたら我々が測定した範囲以外のところでフォノンがあるのかもしれない。Hfは中性子の吸収が大きいとどこかのWebページに書いてあったが。テキストみるとσabsはそんなに大きくない。。。よくわからないが。とにかくHf試料は中性子実験結果が少ないのも確かなようだ。
プロポーザルは二つ。一つは日本刀の研究。もう一つは自分の専門である磁性体の磁気励起の研究。
日本刀の研究はそれなりにプロポーザルの準備大変だった。結局2本の刀を選ぶことにした。両方とも沖縄の名家由来の日本刀だ。両方とも無銘の刀となっているが何百年もそれそれの家に保存されていた。沖縄には刀鍛冶がいなかったはずなのでこれは本土からきたはずだが、産地がわからない。中性子散乱実験で非破壊で産地が特定できるかもしれない。少なくともこれがモチベーションだ。とにかく日本刀も専門ではないし、今回使う中性子イメージングも専門ではない。なのでかなり厳しいがとにかく学びながら続けていくしかない。
もう一つは専門の研究。二つの単結晶を使った2次元三角格子ハイゼンベルグ型反強磁性の研究になる。この系はフラストレーションがある。今回使うのはマンガンと鉄酸化物であるが、古典的スピンがフラストレートしている系。フラストレートしている系はこれまで反強磁性転移温度以上でも散漫散乱が観測されてきた。しかしながら系統的な研究はされておらず今回は二つの単結晶を用いてそれを見てみたいと思う。似たような研究も出てきてはいるが、二つのサンプルに渡っての実験は初めて何か新しい発見ができると素晴らしい。とにかく実験をしよう。
今週は厳しかったがなんとか終わった。来週は論文執筆に集中できる。来週は論文の初稿を終わらせるように頑張りたいと思う。