今日は大変だった。今偏極中性子実験をやっているが試料はプロテイン試料。その準備段階としてセットアップをしたがそれだけでも本当に一日かかってしまった。本当に今日はそれしか書くことはない。明日は日曜日だし休みにしたがこれからもやることたくさん。
今回の実験的にはやることは簡単。だたしノウハウがないものだからいろんなテストをしながら理解を深めていかなければならない。実験自体はコヒーレント散乱とインコヒーレント散乱を分けたいということ。偏極中性子を使えば分けることができる。今回最初のミスは偏極中性子を面内に最初セッティングしてしまったこと。そうではなくて偏極中性子をz軸方向に偏極させておけばずっとスムーズだった。そのミスで数時間使ってしまったし。それ以外にもセッティングの時点で色々とトライアンドエラーが必要だった。例えばEiを変えて測定する予定だったがきちんと調整すればEiは一つで良いことがわかったが、それでもダークアングルなどがあり、測定中にオメガを少し動かさないといけないこともわかったり。最後に全ての設定を終えて偏極してスピンフリッププロセスの測定とノンスピンフリッププロセスの測定をしたが良くわからない結果になった。
測定したサンプルはバナジウムだったので実質インコヒーレント散乱しかない。ノンスピンフリッププロセスで3分の1のインコヒーレント散乱が観測できてスピンフリッププロセスでは3分の2のインコヒーレント散乱が出るはずなのに両方ともバックグラウンドレベルのシグナルしか見えなかった。測定した試料はHe3のセルを入れる前に測ってなかったしバックグラウンドのレベルも測定していなかった。それでバックグラウンドのレベルが実はわからないと思った。なぜならディフラクションモードでのバックグランドはあまり気にしていなかったから。これはかなり大変な実験になりそうだ。一つ一つ確かめながら実験していくしかない。月曜日にしっかり実験すればデータも得られるし、水曜日が基本最終日だがそれまでに終えることは可能だ。しっかり実験をやって頑張って成果を出していきたい。
この実験は難しいがたくさん学ぶことがあるし、一緒に実験しているニコラスとアンドリューと議論しながら進めていることですごく勉強になる。偏極実験は難しいがそれから学ぶことはたくさんあるし、たくさん実験して本物のプロになるし。これくらい実験をしている人はいないってほどたくさんしていこう。それでもっとたくさんのユーザーが実験したくなって偏極実験ならば僕だっていう状況を作って成果を上げていく。一つ一つの実験を確実にやり知識や知恵を蓄え、そしてたくさん成果を上げて論文を終わらせていく。それにより自分しかえられない知識が得られていくことが大事。
たくさん実験して、たくさん勉強して、たくさん論文を書いていく。楽しみながら経験していこう。