出てきた推進力を妨げるな。

やりたいことがあることは良いことだと思う。ある時からやることを制限するようになった。おそらくアメリカに行ってから研究を大体9時から5時、週に40時間くらいに抑えるようになってから自分はそれがあっているように感じていた。むしろ頑張りすぎると視野を狭めてしまうと思っていた。今もそう思う。また仕事をしすぎると集中力がなくなっていくと思っていて知らぬ間に自分が研究に疲れて嫌になってしまうのが嫌だった。モチベーションを高く保っていられるようにどうすればいいかを考えていた。

最近、研究が楽しくなってきた。おそらくここ数年が勝負で自分が研究者として殻を破れるかどうかの瀬戸際になってくるような気がする。私には研究者として二つの顔がある。一つは装置研究者(Instrument Scientist)と研究代表者(Principal Investigator)。前者は自分が管理する装置を使って様々な研究者のサイエンスを遂行するのを手伝う。一方で後者は自分自身のサイエンスを展開する。前者については大体安定してきた。仕事を失うことは大きな失敗をしなければ起きないことだろう。しかし後者はこれからののばしていきたい。自分自身が良い研究者であるとは前者にも大変役立つことだ。なのでこれからは自分自身が良い研究者でいるようにしっかりと研究していくことをやっていきたい。

研究代表者としては今年が重要な年になると思う。論文をしっかりと生産していく体制を整えていきたい。また研究費を管理してさらに獲得していくことを継続していきたいと考えている。一つ一つの論文をしっかり書いて少しづつ自分の研究を確立させていきたい。もう少しで壁を越えられるといつも考えていて毎日それについて考えている。私は本当に成長が遅い人間でのらりくらりとやってきた成果、ここにきてやっとここまで来たと思う。そしてこれからは頑張ればすごく成長できると考えている。今は研究したいことがありすぎると思うくらいだ。

研究をする日は毎日教科書を読むことから始めている。主に専門の教科書についてだが、なるべく毎日やるようにしている。少しづつでも教科書を読んでいきたい。毎日丁寧に読んだ場合は大体二カ月位かかる。遅い。でもあきらめずにいろんな教科書を読んで少しづつでもスピードを上げていこうと思う。自分が読むべき本というものはわかっていてそれを少しづつでも読んでいく。時間はやはり足りないものだ。

論文は少しづつでもたくさん読めるようになっていきたい。まだまだ読みが甘いし、量が少ない。今週来週はプロポーザルの執筆のためにたくさん読んでいるがこれを普段でも続けてしっかりと書き続けていきたい。そして論文を書き続けたい。研究者として一番大事なことは論文を書くこと、私は目いっぱい研究をする時間を与えられていながらこの論文を書くことにリソースを費やせないで来た。再確認したいが私が必要なことは論文を書くこと。

だから論文に毎日向きあう。必ず毎日2時間は論文に向き合うようにしたいと思う。それを毎日実行していく。午前中と午後に一時間づつ。それは最低行うことでもし進めたかったら進める時間が合ったら進める。ただし一本ずつきちんと進める。たくさんの論文を一度に進めない。その時書いている一本について毎日書く。

私は装置研究者としてはキャリアを作ったので今は研究責任者としてしっかり論文を書いていく。その両方ができる人は実はあまりいないのだ。それぞれで仕事として成り立つからだ。これは大変な挑戦だと思うけどおそらくほかに挑戦できる環境にいる人もあまりいない。そして成功すればかなりすごいことができたと自分でも思えることだ。それを今年は本腰を入れて毎日頑張る。あともう少しで壁を越えられる。その壁を越えて毎日頑張ってそれが当たり前、毎日論文を書いて、毎月の様に論文を投稿していく日々が来るように、もっと苦しみながらも楽しんで論文を書いていけるように頑張っていこうと思う。

やっと研究が楽しくなってきたのだ。これが今の私の推進力だ。重力を吹っ切って自走できるようになるまであと少しだと感じている。ここで集中して頑張って自分の研究スタイルを確立させたい。ここ数年でそれができるはずだ。あともう少し。